みなさん、世界のスキートップ選手の9割が日本製のスキー板を使用しているのはご存じでしょうか?
そのブランドが「IDone」と「ハート」。
今回ご注目するのは「マテリアルスポーツ」という会社、「IDone」を開発した大阪のスキー用品と取り扱っている会社です。
凄いのはモーグル選手の8割が「IDone」を愛用しているんそうで、知る人ぞ知る夢のブランドなんですね。
あのミカエル・キングズベリー選手、堀島行真選手、原大智選手、川村あんり選手もこの「IDone」を愛用しています。
今回はその「IDone」を「マテリアルスポーツ」ってどんな会社なのか調査してみたいと思いますのでご覧ください。
「マテリアルスポーツ」とはどんな会社?
創業は1992年、代表の藤本誠さんが知人の勧めでスキー用のゴーグルのブランド「ボレー」の代理店を始められたそうです。
社員は4人の会社らしいのですが、作るものは世界を相手にしている素晴らしい会社です。
まずは会社概要からご紹介します。

会社概要
商号 | 株式会社マテリアルスポーツ |
創業 | 1991年2月14日 |
所在地 | 〒570-0092 大阪府守口市桜町1-30 |
代表者 | 代表取締役 藤本 誠 |
業務内容 | 1.スポーツ用品の卸売及び小売 2.音楽著作権の管理及び音楽著作権物の利用の開発3.コンパクトディスク・ミュージックテープ・ビデオなどの原版の企画・製作及び楽譜の出版4.アーティスト・アスリート・文化人のマネージメント |
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大阪の守口のちょっと路地に入ったところにあるようで、地元密着型のスポーツ店のようにみえますね。
学校指定の体操服を買いに行くような…。
でもここが世界でもっとも有名なスキー板を開発した会社なんですね。
なんか、かっこいい。
「ID one」誕生秘話 「ほな、ボクがスキーを作ったろか」

1999年その頃はまだスキーのゴーグルの代理店を営んでいたとき、上村愛子さんに用具提供をしていたそう。
そのとき上村愛子さんは前年の長野オリンピックでは7位という成績で、上村愛子さんはスキー板にも悩んでいたそうです。
藤本社長が上村愛子さんと会食したとき、上村さんが自身の滑りに満足していない雰囲気を察したそうです。
そして、
「ほな、ボクがスキーを作ったろか」
という一言から始まったそうです。
しかし、スキー板を作るノウハウもなければ、自社工場もない。
それでもスキー業界に人脈があった藤本社長は本気で動きだした。
そして、信頼を寄せる長野県の工場と研究を重ね「IDone」が誕生。
選手の視点を取り入れようと、研究に引き入れた男子のヤンネ・ラハテラ(フィンランド)選手が、2002年ソルトレーク五輪でこの板を履いて金メダルに輝くと、オファーが殺到し始めたそうです。
今季も「IDone」をしている選手が表彰台独占した大会もすでにいくつかあるようです。
「IDone」(アイディーワン)名前の由来とは?

「アイディーワン」の名前の由来は「アイデンティティー(ID)」と「ナンバーワン、オンリーワン」からきているそうです。
発案したのは協力関係にあった元全日本コーチのスティーブ・フェアレンさんだそうです。

そしてブランドロゴは藤本社長が「梵字(ぼんじ)をイメージした」そうですよ。
愛子以外には使わせたくない

この「IDone」の誕生のきっかけには、上村愛子さんが大きく携わっています。
当時でも、この「IDone」を使用する世界トップクラスの選手も多かったようですが、有力選手にしか提供はしなかったそうです。
その理由が、
「愛子に勝たせたかったから、引退するまで有力選手に提供しなかった」
それだけの自信と、きっかけになった上村愛子さんのことがとても大事だったんでしょうね。
海外の選手はW杯総合10位以内が提供の条件になっているそうですよ。
気になるスキー板は市販も選手と同モデル!
気になるのは価格もですが、選手が使っているものと同じものを使いたい!ってかたもいると思います。
この「IDone」は、提供している選手用と市販で購入できる商品とまったく同じだそう。
そこに藤本社長のこだわりがあるんです。
「他のメーカーとは発想が違う。ウチが売っているのは選手用。数を作れば単価が落ちる」
そうすることで、経営する側にとってもトップ選手をサポートする負担は少なくてすむそうです。
トップ選手が使用しているものが市販で手に入るのはとても魅力ですよね。

ちなみに堀島行真の仕様しているMR-CE(172センチは、価格は8万円(税別)となっているそうです。
まとめ

今回はトップスキー選手が多く愛用しているスキー板「IDone」について調べてみましたが、いかがでしたか。
たった4人の大阪の会社で、世界のトップ選手愛用のスキー板が作られているとはとても興味深かったですね。
とても夢のあることです。
これからも、スキー愛好家の方々のためにも、繁栄されることを祈ります。
最後までお読みいただきありがとうございました。






